Vol.7 『マウイの謎』 (前編)
  2001年10月20日

マウイに来てもう一ヶ月が経ってしまった。…早い。…いや早すぎる!
しかしさすがにひと月いると、観光で来るのとは違って気づくことが多くておもしろい。
考えてみれば、1週間やそこらのスケジュールで見知らぬ場所を把握するのは、
どう考えても無理があるのかもしれない。
無人島ならまだしも、ここは一応アメリカなわけだし。

例えば、あなたが外国人で日本に1週間観光に来たとする。さぁ、どこに行く?
まずは東京に泊まって、翌日、浅草・雷門、ハトバス乗って1日観光。
そんでもって秋葉原ははずせないでしょう。原宿にも遊びに行きたいし、
相撲や歌舞伎も見たいし、最低一泊はして京都にも行きたいし、広島も行ってみたい。
実は趣味がサーフィンで鎌倉にもいってみたいし…などと言っていたらもうタイムアウト。

まさに「観光」とは「光を垣間観るがごとし」か?
まぁ、観ないよりより観たほうが良いに決まってるでしょうが…。
なんていうか…あっという間なわけですよ。
それが2ヶ月ぐらいいるとなると大分話は変わってくる。

お〜っと! ここでマグナな人がとんでもない発言を…!
以下マグナ君の独り言。
「こんにちは。マグナです。子供の頃の夏休み以来、こんなに遊んだことはない。
この一ヶ月で気づいたことがある。
毎日遊んでばかりいると体が大変なことになる。たまには休みの日を作らないとダメだということに気づいた。 これからはもっと考えて遊ばないと…。
遊びにも計画は大切だ。以上!」
…だそうです。この人のグループの人、解約していいから。

あーもうっ。話がズレてしまった。そうそう、「マウイの謎」でした。
最近つくづく感じるマウイの不思議さについてちょいと一言二言。
といっても、これはアメリカ全般の話なのだけれど、島だとそれが
特にコンパクトに現れるので面白い。

デカイ!
ケチャップとビールとタバスコ
その1) 「大きさがおかしい」

まず、右の写真を見て頂きたい。
…ギャグではない。ちゃんとした一般家庭である。マウイで友達になったAYA&TAKA家に
遊びに行った時の食卓での一コマ。
ポッキーじゃあるまいし…なんなんだこのサイズ! (ちなみにタバスコと同じ高さのマコーミックのペッパーもあった)

なんでも "COSCO" で買ったらしい。
最近日本でも、幕張などに出来てきた
大型スーパーだ。 問屋が買えるくらいの値段で
物が買える会員制のスーパーだと聞いたことはあった。
…が!しかし、こんなポッキーまがいの商品を出していたとは…。行って見たいではないか!
早速連れて行ってもらった。

スーパーというより巨大な倉庫のようである。
スーパーのカートもただでさえデカイアメリカのスーパーの2倍くらいある。
食料品から電化製品までありとあらゆるものがあるのだけれど、ビールでもなんでもケース単位。
肉なんて5人家族で何日分あるんだ!っていう量だ。
「あら、10キロのお米?」 なーんて思ったのが砂糖だったりするのはザラである。
野菜もウソッ…っていうくらいデカイし、そのうちだんだん感覚が麻痺してきて
ハーゲンダッツの1パイント (日本でいう大きいサイズのカップアイス)が
小さいカップアイスに見えてくるから危険な場所である。
カボチャ
これで1個50¢ってどういうこと?
メロン
みかんじゃないんだから…。
ちなみにこれメロンです。

"COSCO" は極端だとしても、常日頃感じてたけど、マウイはデカイ!!
木や花などの植物も、山や岩も、レストランの食事の量も、飲み物も、ついでに人も!
よくよく見ると、コップもお皿も大きい。スプーンなんかもう絶対重い。

スーパーでヨーグルト食べたくて手に取った時、思わずズシリ…。
よーく見たら、ワンカップが日本のコンビニで買うヨーグルトの2.5倍の容量だったとか。よくある話。
近所のお気に入りの "Grown Market" のベジサンドイッチ。 最高においしいのだけれど、
食べるのに表面積4回噛まないと次の断面にいけない。 (つまり一口で食べれないってこと!)
一体誰に合わせてこの大きさなのか?! 小錦でも無理だぁ〜!

確かにアメリカ人はデカイよ。
でもなかには小さい人もいるでしょう。
人の大きさの平均をとって合わせる(?)という考え方がないのか?
単に合理性に走っているのか?
はたまた「どーだ!こんだけあげれば文句ないだろ〜。」ってことなのか? 不思議だ。
ココナッツシュリンプ
"Babba Gump Shrimp Co"のココナッツシュリンプ。
これウマイ! しかし、このつけあわせのポテト
の量。マックのポテト大の3倍はあると思うよ。


アメリカ本国にいてもあまり感じなかった大きさが、ここでは特に感じられるのは何故だろう?
たぶんマウイという島が、人の数と自然とのバランスがすごくいいアメリカの島だからかもしれない。
島で生活すると、大陸よりリラックスして物事を感じることができるように思う。
アジアの島々や、リゾート用に作られた島に慣れてた目は、マウイのスケールに一瞬とまどう。
圧倒的に自然が勝ってるのに、人も十分住みやすい。
目の前をパッと切り取った空間が広くて非常に心地よい。
“ちょっとガリバーな島”マウイ。なんたって海から見える魚がクジラだもの…。

住んでる人でもなく、観光客でもなく、旅してる人の目から冷静にみた結果、
「アメリカの物はなにかと大きい…。」
とまったくもって当たり前のことを、改めて体感したのであった。

(長くなったので次回に続く…)

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