Vol.16 『NAGIGIA - Part2』
  2001年12月5日

ナギギアの海
近所の島。クリアウォーター!

“なんかこの島合わないかもしれない”
残念ながら、その第一印象は日に日に濃くなっていく。 “南国の美女に囲まれて”というほのかな望みを抱いていたアキヤンも、 「あ〜あ、みんなサイババみたいなおばさんばっかりだ〜。」
ボソッとつぶやいてた。

翌日、ロングボード用のポイントに連れてってくれるというので、喜んで出かける。
ナギギア島はすべてアウターリーフなので、どこのポイントに行くのもボート。海はクリアウォーターでキレイ。 キングコングレフトとライトは、ナギギア島から見えるのだが、
他のポイントは出かけてみないと波チェックが出来ない。 もっとも近い
ロングボード用のポイントは、浅瀬のリーフなので、いつでも出来るというわけではなく、
ハイタイドの時のみサーフ可能だ。 喜んで出かけていったのはいいが、波はヒザ波で
風が強くイマイチ。2時間位であがる。 今日は潮の関係でもう出来ないという。
う〜ん。なんだか欲求不満になってくる。

夜はお決まりのTVを観ながらのディナー…。
ろくに動いてもいないのでお腹も全然すかないまま、食事がドンドン出てくる。
人間フォアグラ状態である。

やることもないのでゴロゴロして日焼けでもしたいとこだが、なんとこの島にはビーチがない!
近くの島にビーチがあるというので、ボートを出してもらうことにする。
気分を変えて、こうなったらピクニックにでも行こう。日焼けでもして、
リゾート気分を味わうのだ!と 出かけようとボートを頼む。延々待たされ、
ランチを作ってもらい出発。 着いたビーチは・・・・・ガクッ。あんまりキレイじゃない。
プラスティックのゴミとかちらほらと落ちてる。 しょうがない。無理やり寝転ぶ。
しかも雲って来た。あ〜あ。

不思議なことにホテルのスタッフも10メートル位離れた所に寝転んでる。
普通、気きかせて2人っきりにしないのか??
なんとなく落ち着かず、しかも日も翳ってる。しばらくして焼き飯のランチを持ってきてくれたのだが、 スタッフが一言。「ウィーハヴーアープロブレム。」 なにかと聞くと「ノースプーン」だって。
どうやって食べんだぁ〜?? しょうがなく、皿にかぶせてあったサランラップで、
無理やりおにぎりにして食べたのであった。
あー情けない…。こうしてピクニック作戦も失敗。

ナギギアの海
海はキレイ。バスクリン。

ナギギアの海
近所の村の子供たち。うちらが波に
乗るとビーチで大騒ぎ。テイクオフする
たびに大声援をあげてくれていた。


ナギギアリゾートのスタッフには、サービスというものが根本的に期待できない。 それぞれの人は
よい人なのだけれど…。出来ないというよりは
知らないという感じ。
タオルも言えば変えてくれるけれど、気が利くという空気は無い。 聞くところによると、フィジーはシェアの国で、お金を持っている人がみんなにおごるのが当たり前らしい。
あなたのものはみんなのもの。タバコでもなんでも1人が買うとみんなでもらう。 一事が万事これなら、頑張る人が損をするシステム。
そりゃ、働かないわ…。

リゾートのバーには鍵がかかっている。こうしないと、皆勝手に持って帰ってしまうのだそうだ。
確かに、夕方、近所の島に帰っていくスタッフとすれ違ったが、皆一同に、両手に果物や野菜やタオルなどを持って帰っていたのだった。
大丈夫かナギギアリゾート?!

我々以外の、もう1組はカルフォルニアからのカップルで、なんと新婚旅行でここに来たらしい。
シェリー&マーク。シェリーはサーフィンはまったくやらないので、随分退屈そうだった。
新妻シェリーなんか、最後に島を出る時にポロッと、
「リゾートだと思ったのに、ここにはトイレもビーチもないし…」と嘆いていた。
スタッフのTAKAさん曰く「大体、新婚旅行で来た人はケンカするんですよね〜。」 納得。

思うにここはリゾートではなく、サーフキャンプだと思ってくるとちょうどよいのではないか?
しかも、「ビーチなんていらない。リゾートなんか期待しない。波さえあればよいのだ。
もうガンガン攻めたい!なんかもう、こうパッと波乗りして、ガバッとご飯たべて、
ドーンと寝る。人生これに限る!」みたいな人にはお薦め。
我々みたいに、スゴイ波じゃなくて“キレイな気持ちのよい波を求めてる” 軟弱サーファーには、
およびじゃないところなのでした。
COMPANY
後半人が増え、にわかに活気づいてきた。

誕生日
38歳の誕生日。


ナギギア滞在後半に、コスタリカから3人組が登場。マーシャル&ブライアン兄弟とアンジェラの3人組。 なんでもコスタリカでリゾートをやってるらしい。目の前がハポネスというポイントで最高だとのこと。 年明けに南米に行く予定にしていたので、いろいろ貴重な情報が得られてラッキー。 ということでいきなり、2月にコスタリカに行くことが決定!!

そんなこんなで、いきなり私はここで誕生日を迎えてしまいました。 スタッフが、バースデーソングを歌いながら、ケーキを持ってきてくれた。
なぜかケーキには「HAPPY BIRTHDAY MAYO ! 」と名前が間違って書かれていたが、まぁその頃には、 すっかりナギギアのイージーさとハズしっぷりにになじんでいたので、別に問題ない。
オーナーもワインを気前よくあけてくれ、深夜までスタッフによる、ミニコンサートが続いたのであった。

そしてとうとうナギギア島出発の日が来た。
結局、ほとんど波乗りできず。なにしに行ったことやら…。 普通外国を出る時、なにかしら「もう一度来たい」とか、感傷めいたりするものだが、
今回に限って、まったくもって後ろ髪を引かれることなくとっとと島を出た二人であった。
しいていえば、あの孤島のリゾートで1人奮闘している日本人スタッフのTAKAさん。
いろいろお世話になりました。また、縁があったらどこか出会いましょう。

帰りのKADAVU空港で、またしても予約していたにもかかわらず、もうお約束のように
サーフボートが乗らないという…。 バタバタしたが、結局交渉の末、乗せられて無事NADI空港へ。
トランジットまでかなり時間が会ったので、NADIの街に出てみる。

街
NADIの街。


看板





“VOW”にでも
出したい看板多し。
誰か教えてやれよ〜。


ほこりっぽくて終わってた街であった。インド人が人口の約半数を占めるこの地は、
別段見るものはなにもない。 街のあちこちには、一昔のバリ島なみのデタラメな日本語の
看板が飾ってあり、さびれたこの街の景観の一部になっている。
「この街も、もう来ることないね・・・。」
「そのようだね。」
と我々。

なんだか無償にリゾートが恋しくなった我々は、NADI一の豪華ホテル「シェラトン」へと向かった。
ここのシェラトンホテルはものすごくデカイ!! 敷地が半端じゃない。
“すべてのNADIの人々のやる気+全世界のシェラトングループの意気込み”というのが感じられる程、巨大で立派である。ちょっとした驚き。

プールサイドで寝転んで本読んだり、どこまでも続く砂浜を歩いたり、ハンモックに揺られながら夕日を見たり、BARでワインを飲んだりと、はしゃぎまくる2人。
思う存分リゾート気分を満喫したのであった。
最初からそこに行けばよかったじゃないかって? それは・・・・・聞きっこなし。

ハンモック
キレイな夕日も眺めながら、リラックス。

PREV  NEXT

BACK