Vol.19 『謹賀新年』
  2002年1月1日

新年明けましておめでとうございます。

sun rise
A HAPPY NEW YEAR ! !

人間は当初の目的を達成するとボーッとするもんである。 “パイプラインマスターズ”が終わってからというもの、我々はしばし“気の抜けたビール”状態であった。 この時期、普通世間一般の人々は、年明けと共に新たな新年の目標を掲げて、おおいに頑張っていこう! という感じなのだろう。 なのに我々はボーッである。これからどこに動くかも決まってない。

もともと、友人のしんぺいchanと大和田 剛と一緒に、「年明けにマチュピチュでも観にいこうよ。」という話だったので、 ペルーで合流して、その後南米方面に動くはずであった。ところが、先日2人から衝撃の電話が!!

「南米の話なんだけどさ…。山とか行きたいんだよね〜…。ボリビアとかの奥地に地図も持たずにドンドン入っていこうかと思って…。 服とか靴もフル装備でいかないとヤバイんだよね。温度差も激しい場所だし、まず、最初の3日は高山病で苦しむとして…。 荷物も最小にして、リュックでしょって…(以下延々続く)」

「えーっ? じゃぁサーフィンは出来ないの?」

「あっ、それは全然無理。」

「・・・・・???・・・・・・。」
ここで2人について説明しておく。
しんぺいchanという人は、もともと釣り師でワイルドな自然大好き。アマゾンに勝手に入っていって、 最後はアマゾンに住む部族の中でしばらく一緒に暮らしたりして、猿とかアルマジロとか食べちゃったりする人間ナショナルジオグラフィックな人なのだ。 とんでもない事を軽〜いタッチで誘う特技あり。以前、「山登らない?」ってアキヤンが誘われて、「山か〜… 山はちょっとねぇ〜。」と断ったのが、 実は7000メートル級のプロでも命を落とすことがあると言われている“アコンカグア”だったりした。 まぁ、それに本人は行けるのだからスゴイと思うが…。まさか今回もそういう事〜??? 大和田 剛も山好きで、結構ツライ事好きだし…。不安がよぎる。
「メールとか送れんの?」

「うーん。…ていうか電話線自体がないっていうか…。」

「それはひょっとして、全身パタゴニアって感じで、かなりハードコアな奴じゃないだろうね? 温度が零下になるとか、未体験ゾーンに突入って感じの・・・・・・ひょっとして冒険??」

「そっ、そっ、実はそうなんだよね…。」

「えーーーーっ・・・・・???」
聞いてないぞぉ〜!!
それはまるで、パイプラインマスターズを観に行こう!と盛り上がってたのに、いつの間にやら、 パイプラインマスターズに出よう!という話に変わってたようなもんである。 この南国の島で毛穴が開ききってる我々に、そんなハードなロケーションの場所に行けるわけない! ガーン!!!年明けと共にいきなり目的地を見失しなってしまったのあった。

もともと場当たり的なアバウトな旅ではあるけれど、心はすでに南米へ向かっていたので、さて困ったもんだ。 うーん、どこに行こうか…? いきなり路頭に迷った気分である。 しかし、考えようによっちゃぁ、どこにでも行けるわけなんだよね。(このどこにでも行けるっていうのもスゴイけど…) どうせだったら、リラックスできる場所がいいし、サーフィンもしたいし、“いいものがちょっとずつしかない所”がいいな。

アキヤン
何を読んでいるのかと思えば…。

本
ハワイでオーストラリアの本とは、これいかに?!


この“いいものがちょっとずつしかない所”というのが大事なのである。 今回の旅のテーマは「極楽エンドレスサマー」なので、目的はただひとつ。気持ちイイ時間を過ごすこと。 ワイキキにしばらく住んでみてわかったこと。それは、「記号」が多すぎるということだ。

「記号」というのは視界に映るものすべて。例えば、人・店・物・・・etc。 サーフボードひとつ買おうと思っても、おいしいものを食べようと思っても、服を買おうと思っても、ここは多すぎて大変だ。 「記号」が多いということは、「選択」も多いということ。「選択」が多いということは、“忙しくなる”ということだ。 確かに「選択」が多いと便利ではあるけれど、便利と気持ちイイは正比例しないように思う。 仕事するにはいいと思うが、我々は遊んでる身の上なので現在それは求めてない。

しばらく旅して、自分の快適リラックスゾーンを探すには、3つの要素が必要だということに気づいてきた。 その要素とは、“人+物+自然”の3つ。これらの数とバランスの良い所が気持ちイイということ。

そんなこんなで…。
人=少ないでしょう。
物=国土の広さから見れば少なめでしょう、きっと。
自然=ここの住人。コアラ、カンガルー、アポリジニ…などここにしか生息してないもの多し。エアーズロックなんてデカイ岩、平気でおくスペースあり。

という要素をふくんだ「オーストラリア」に行くことになりそうです。最初の目的地は「バイロンベイ」。 勿論、海もあるし、季節もちょうど夏でシーズン! さて、ここに我々の快適リラックスゾーンを発見できるか??? 2002年、旅はまだまだ続く。

Picture
今年もよろしく!


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