Vol.31 『ROXY PRO』 2002年4月4日
Quicksilverの本拠地オーストラリアでの開催というのもあるのか、各ショップには1ヶ月以上前から、ポスターやちらしが張り巡らされていたし、 コンテスト会場近くの道路上には、「Roxy Proまであと〇日」とかいう電光掲示板が作られたりして、かなりのやる気であった。 …が、悲しいかな、やはりサーフィンコンテスト。 波がないことには始まらない。 ウェイティング期間に入っても、一向に波が上がる気配はなし。 他のサーフィンコンテストと同様、開催されるかどうかは当日にならないと分からない。 ちょうどヌーサ(北の方)に4〜5日遊びに行く予定だったので、運が良ければ帰り道 なのでコンテストが見れるかもしれないと思っていたら…。 案の定、コンテストが伸び伸びになっていて、観ることができた!ラッキー!!
といっても、到着した時にはすでに大会は始まっていた。 場所も、もともと決まっていたバーレー・ヘッズではなく、レインボウ・ベイに変更しての開催。 雨交じりの悪天候の中、激しい戦いが繰り広げられていた。 今年の大会の目玉は、なんといっても過去ワールドチャンピョンを4度制した リサ・アンダーソンのワールドツアー復帰第一戦ということ。 そして、現在やはり4冠を達成しているレイン・ビーチェリーが、当然5冠を目指して 参加しているので、リサ・アンダーソンvsレイン・ビーチェリーとの女王対決が観れる との、もっぱらの噂であった。 大会参加者は、世界中から集まったトップ女子サーファー計18名。 なんだか少ない気もするが、女の子の大会なのだからこんなものかもしれない。 私自身、プロ選手の名前も殆どわかってないし。 (一応、リサとレインぐらいは知ってたけれど…) それでも、女性プロサーファー達の実力を目の前で観れるチャンスなので、 実は楽しみにしていたのだ。 ところが … コンテスト会場に到着したのは第2ラウンドが終わる頃だったのだが、 なんとレイン・ビーチェリーがいないではないか! ヒート表を見に行くと、第1ラウンドを最高点に近い点数で通過していたのに、 第2ラウンドで負けてあえなく終了していた模様。一体彼女に何が起こったのか?? 周りにいる人に聞こうにも、急に雨足が強くなり皆避難し始めてるので聞けずじまい。 彼女のライディングが観たかったので、残念。
雨の為、急遽入ったビーチ前のバー。 この大会の模様は、ラジオ放送されていたらしく、バーの一角に臨時で作ったであろう ラジオ用のブースが設置されていた。そこで大会の模様を生中継で聞きながら、 ビールを飲みながら観戦。バルコニーには沢山の女の子がいて、大歓声をあげている。 途中で気づいたのだが、そこにいたのは全員、参加しているプロ選手達であった。 みんなあまりにも普通の女の子でビックリ。 自分の番になったら、「それじゃ〜行ってくるねー。」って感じで出かけてる。 それを見送るおじさん、おばさん達(たぶん、家族&親戚御一行様)。 参加者に地元のオージーの子が多かったせいもあるのかもしれない。 変な緊張感やプレッシャーのない、和気あいあいとしたムードだった。
観戦してる選手の女の子達も、リサが出てくると 「GO!GO!リサー!!」と声援が飛ぶ。 大人気だ。 残念ながら、クォーターファイナルで敗れてしまったけれど、カワイイし、やはり絵になる! この日の海は、久しぶりの波を求めてきた人々で大混雑。大会なので、沖のファーストブレイクは選手のみの為に空けてあったけれど、 途中からは人込みの中をライディングしていく形で、選手はやりにくそうだった。 カレントもきつそうだったし、大会の進行を考えてのことだったからかもしれないが、 選手がインサイドまで乗っていくと、ROXYロゴのジェットスキーが迎えにきてくれて、 沖まで連れてってくれていた。いいなぁ…。
ローカルの強みを発揮して、ダイナミックでのびのびしたライディングで賞金をゲット。 2位はジャクリーン・シルバ(ブラジル)、3位はケイト・スカーレット(AUS)であった。 優勝賞金も、大会規模も、やはり男子プロとは比較にならないけれど、 女子プロサーファーも頑張ってるゾ! 波に恋してしまった女の子達の笑顔は、皆くったくがなくさわやかだった。 |