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Vol.33 『アキヤン41歳になる!』![]() 人間は、野放しになると、どんどん自分が見えなくなっていくことがある。 自分の事を「普通」だと思っていたとしても、その「普通」が何を基準に「普通」というかは、 その人が日頃目にしているものや環境によって違う。 しばらくオーストラリアにいると、裸足で歩いている人が多いのに気づく。 それだけ道路に危ないものが落ちていないのか、それとも、オージーの足の裏が 人一倍鈍感なのかは、よくわからない。 特にバイロンベイは、裸足で歩いている奴が圧倒的に多い。 足の裏は、当然汚い。 まぁ、それだけ格好に気を使わなくてもよい場所とも言えるだろう。 アキヤンが、パンツ(下着)をはかなくなったのはいつからだろうか…? 特に、オーストラリアに来てからは、皆無だと思う。 最近朝晩冷え込んできた為、奴が「寒いからパンツでもはくか…。」とのたまった時、 「パンツは寒いから穿くもんじゃないよっ。」と思わず言ってしまったのもしょうがない。 そんな環境の中、事件は起こるべくして起こった! 先日、サーファーズパラダイスに遊びに行った時の事。 ここにヴェルサーチが生前、約140億円を投じて造り上げた宮殿風ホテル、 「Palazzo Versace Gold Coast」がある。 ホテルの前を通りがかったので、お茶でも飲もうと盛り上がった。
ホテルのドアマンは、まさしくヴェルサーチ好みのハンサムなイタリア人。 私より一足早く、意気揚揚とホテルの玄関に向かうアキヤン。 まさに、ホテルのドアに近づいたその瞬間。 「すいません。」とドアマンに呼び止められる。
しょうがないから、一人で入って探索して来たけれど、 その時にアキヤンの格好はこんなの。 Tシャツに、パンツ兼用の切りっ放しの色あせたジーンズと、ボロボロのゴム草履。 冷静になって見てみると、これじゃぁしょうがない…。 それでも、自分では、きちんとしていたと思っていたのが笑える。 「くそぉ〜ヴェルサーチが生きてたらいいつけてやる!」という捨てゼリフも、負け犬の遠吠えにしか聞こえなかったのであった。 この事件以来、奴のあだ名は“ヴェルサーチに断られた男”となっている。 久しぶりにキチンとした世界を垣間見て、随分遠いとこまで来たなぁと感じた次第。 まっこと、環境とは恐ろしい。
そんな奴も、4月8日で誕生日を迎え、41歳になった。 41歳と言えば、りっぱな“小中年”である。 こんなことでよいのだろうか?? そんなこんなで、こんなことではいけない! たまにはちゃんとしたホテルに泊まってみようと、 誕生日のお祝いにかこつけて、「Garden Buress」に泊まった。 前から気になっていたバリ風のブレ(コテージ)だ。 玄関を入って、石畳をしばらくあるくと、そこにはプライベートコテージが数棟並んでいた。
各コテージは、2階建てで、プライベート重視で造られている。 中にはキッチンも付いてるし、1階リビングの半分は、バスルームになっているのが良い。 オーナーが世界中を旅した中で、特に気に入ったバリの世界を再現しているそうだ。 外には、こじんまりとした庭も付いているし、そこには人工的に川が造られていて、 ちょっとした、“川のせせらぎ” 風の音として耳に響く。 夕方、庭に遊びに来る鳥の声も心地よい。 ジャグジー付きのバスタブから、外の庭が眺められるようになっていて快適。 2人共、久しぶりのホテルライフを満喫した1日だった。
最後にアキヤンからのメッセージ。 「初めて海外旅行に出たのが21歳の時。場所はオアフ島。その前にパンツ穿こうね。大人なんだから…。(Yume) |