Vol.36 『Memories』
  2002年5月10日

さて、そろそろオーストラリアともしばしお別れだ。
あまりの居心地のよさに、すっかり長居してしまった。
気がつくと、約4ヶ月もいたことになる。

ひとつの場所に長くいればいるほど、人とも出会うし、
その土地の魅力に気がつくことが多くなる。特に広大な土地を持つオーストラリアなんぞ、
いくら時間があってもまわりつくせないだろう。
実際メールに書ききれない程、日々の出来事が多かった。

75マイルビーチ
真っ白な砂浜を爆走。
「75マイルビーチ」
湖
「マッケンジー湖(フレイザー島)」
雪のような細かい砂。

4WDで100km以上の海岸線を爆走した「75マイル・ビーチ」も、
世界最大の砂の島「フレイザー島」に行ったことも、「ヌーサ」の快適な生活も、
「カランビン・アレイ」でオーストラリア滞在中に最高の波に当たったことも、
6時間かけて登った「Mt.ウォーニング」の話も、その他もろもろ、
もう全然書けないままに終わってしまった。

中でも、多くの時間を過ごした「バイロンベイ」には思い入れがある。
これだけいると知り合いも増えるし、今では、街や海で出会う人が、
どこで働いている人かも分かる程だ。まだまだ田舎なのである。

ウーリー
「ウールワース」。

こんなに混んでるスーパーも珍しい。
全ウールワース支店の中でも、
その売上はオーストラリアNO.3に入るとの噂が…。
だって、街唯一のスーパーマーケットなんだもの。
ここで知り合いに会うこと多し。
「ちょっとウーリーで買い物を…。」と毎日通った。
バイロンチップ
「バイロンチップ」。

オーストラリアのお菓子はイマイチ。
「TimTam」はまぁまぁおいしいけど。
特にスナック菓子は、塩加減が変!
そんな中で、この地元の「バイロンチップ」は
大いに健闘してる。オージーが大好きな
「スウィートチリソース」で食べるとイケル!
カルダモン
「カルダモン」

ヴェジタリアンのカレー屋さん。
バイロンベイにおいしい店は少ない。
“まぁまぁ”というのはあっても、
“とびきり”というのは残念ながらない。
ついつ無難なカレー系に足が向く。
よりインド系が好きな人は、
Soffolk Parkの「Yellow flower」
もおいしいよ。
クカバラ
「クカバラ」

謎の怪鳥。
毎日夕方になると、
「カカカカ・・ググググ・・グェグェグェ〜」と
この世のものとは思えない声で鳴く。
思わず「おいおい…。」と突っ込みを
入れたくなる鳴き声。
最初はてっきりティラノザウルスの子供
かと思った。とうとう撮影に成功。

それでも、この地に古くから住んでいる人達に言わせれば、当たり前だが、
かなり変化しているそうだ。どうやら15年程前は、本当の意味でパラダイスだったらしい。
人と自然のバランスが取れていて、“記号”が少ない世界。
日本人もほとんどいなく、サーファーとヒッピーしか住んでいなかった時代だ。
その時期のバイロンベイを見たかったとつくづく思う。

今では、人や車の数も増え、街は快適さをギリギリ越えてきた世界に突入している。
最近日本人の数も増えてきた。昨日など、海に入ると10人くらい日本人だったりした。
特にワーキング・ホリデーの名目で、ただ1年間遊びに来てる若者が急増しているらしい。

我々が出会ったのは、皆明るくいい子だった。
しかし、残念ながら、挨拶も出来ない、会話も聞いても意味不明、
英語もろくにしゃべれない日本人同士でたむろしてる若者も大勢見かけたのも事実。
まぁ、日本でブラブラしてるよりましかもしれないけれどなぁ…。
数が少なければよいのだけれど、あるキャパを越えるとイメージは悪くなる。
何事もバランスだ。

バリ島のクタになる日も近いかも…? と一抹の不安が残る。
しかも、バリ島よりもビザの関係上、長居が出来るから尚更たちが悪い。
今後、ワーキングホリデーが2年に延期されるとの噂が…。
オーストラリア政府の懐はビザ代でうるおうかもしれないが、自然と一緒で、
“パラダイス”は気を使わないと無くなってしまう時代だ。
ワーホリの諸君! 頑張ってカッコイイ日本人の姿を見せておくれ!!
切に願う。
としえさん
「としえさん」

「MCサーフ」のとしえさん。
言わずと知れたバイロンベイのゴッド姉ちゃん。
なにかと頼りになるよ。いろいろありがとう。
旦那さんは人気シェーパーのマイケル・カンディス。
詳しくは下記参照。
http://www.mcsurfdesigns.com/index2.htm
かっちゃん
「かっちゃん」

バイロンベイからメルボルンへ移住。
奥さんの「ゆえ」ちゃんは学生に…。
「チェリーちゃん」という可愛いオウムも飼っている。
美容師の「かっちゃん」には、
髪も切ってもらった。
メルボルンでも頑張ってね。
カッシー
「カッシー」 (写真左から2人目の男性)

最初の家の管理人。
こんなにやさしい人はいない。
カッシーは静かに生きている。
そして自分の事をよく知っている。
「真理の探究をすること」が人生のテーマ。
アキヤンの英会話の先生でした。
マッコイ夫妻
「McCoy夫妻」

ジェフと美枝子さん。
板を作ってもらったところから始まって、
今や親戚の家ぐらい、しょちゅう遊びに
寄らせてもらった。
もう本当にお世話になりっぱなし。
最高の2人で、大好きになってしまった。
愛犬ラッキーも、ウルトラ可愛い。
2人に会えて本当によかった!
「昔は良かった…。」
旅をしていると、至る所でそのセリフを聞く。
確かにそうなんだろう。でも、きっと10年後に同じ地に辿り着いても、
やはり同じセリフを聞くに違いない。

ジェフ・マッコイはこう言ってくれた。

「今 世界は、もの凄いスピードで変化している。それも、過去10年かかったものが、
 次は5年、そして1年と加速して変化していく。バイロンベイもしかり。
 だからこそ、今君たちが世界を旅して廻ってることは凄く良い事だと思う。
 とどのつまり、人間は “今日という日を最高の日” にしていくしかないのさ。」

本当にそうだと思う。 

“人+自然+記号”のバランスを越えたかに見えるバイロンベイ。
それでも、この地を今の時代に触れられた事に感謝したい。
また、帰ってくるよ。
「See you later ! 」

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