Vol.56 『Mexico City #1』
  2002年9月30日

ロス・カボスからメキシコ・シティへ。
わずか2時間余りのフライトで、景色はガラリと様変わりする。
ロスカボス
ロスカボス。この景色が…
メキシコシティ
こう変わる。世界一の人口を
誇るメキシコ・シティ。

メキシコ・シティは大都市である。なんたって約2,000万もの人が住んでいる。
行く前に、散々「メキシコ・シティは危ない所だ!」という話を聞かされていたので、
少々緊張気味でシティに入る。ガイドブック等を見ても、強盗に身包みはがされた話や、
スリの被害などが多数報告されてるし、メキシコ人自体が危ない所だと言うのだから
相当なものなのだろう。

リブレ&ぺセロ
手前がリブレ・タクシーで、
後方がぺセロと呼ばれる小型バス。
特に最近は“タクシー強盗”
なるものが多発しているらしく、
(タクシーに乗った途端に知らない所に
ドンドン連れて行かれ、最後は身包み
はがされるというもの。)
観光バスのバスジャックなど、
時間帯に限らず起きているという。
事件に巻き込まれたら、
相手の顔をみないですぐお金を出す。
そうしないと殺される可能性があるとか…。

「おーっ、恐いではないかっ!」と、にわかに体はこわばる。
・・・・・が、しか〜し! 町は広く、一応観光名所なので観るものも多く、歩き回るのは大変だ。
初日こそ警戒したものの、翌日からは、一応弱そうな運転手(笑)を見つけてはタクシーや、
小型バスのペセオを利用した。慣れれば交通手段は安く、快適だ。

よくよく冷静になって考えてみれば、日焼けして色も浅黒く(よくメキシコ人と間違われた!)、
とてもお金持ちには見えない格好の我々。
「俺が強盗なら、まず違う奴を狙うよ…。」というアキヤンの読みは正しかった(?)のか、
危ない目にも会うことなく、結果、6日間の忙しくも楽しいアーバンライフ&観光を
満喫したのであった。
靴磨き屋
“靴磨き屋”。
街角の至る所にある。

大都市と言っても、N.Y. やロンドン、パリ、
東京のように大都市特有のセンスに満ち溢れて
いるというより、あくまでメキシコ人の生活が
荒削りのまま密集しているといった印象だ。

都市の中心部でさえ、至る所に、あらゆる種類の
露店が出ており、庶民の生活がかいまみれる。

“空気が汚い”ことで有名なメキシコ・シティだが、
今の時期は雨季にあたるので、比較的気にならない。
それよりも、都市自体が標高2,240mもあるので、
少々息苦しく頭もボーッ…。
ちょっと歩きまわると「ハァハァ…」言うのにはまいった。

メキシコ・シティに見所は多い。
代表的なのは「Zocalo(ソカロ)」と呼ばれる憲法広場近辺。地元の人は“セントロ”と
呼ぶ中心地。「テンプロ・マヨール」、「メトロポリタン・カテドラル」、「国立宮殿」、
「国立芸術院宮殿」
などなど…。
建造物はたくさんある。古くはアステカ時代から栄えた所で、後にスペインの植民地として
征服された。そのせいか、やはりスペイン風の建築物が多い。


メトロポリタン・カテドラル

カテドラル
ラテンアメリカ最大の教会。
旗屋
“旗屋”。
街中にあるのは、独立
記念日が近いせいか…?

この地は、先住民のアステカ時代には湖上に浮かぶ大都市だったという。
当時の首都テノチティラトンを滅ぼしたスペイン軍は、神殿などを壊した石材でスペイン風の
市街地を築き、湖をすべて埋め立ててしまった。
メキシコ・シティは、未発掘の巨大な遺跡の上に築かれた都市なのだ!
市内にある神殿の跡には、当時の繁栄が偲ばれる。

テンプロ・マヨール

テンプロ・マヨール。
ソカロ近辺にあるアステカ遺跡。
街中にこういうのがあるのが凄い。
マヤ
ソカロで見た、体に煙をかける人。
御祓いのようなものか?
人が列になって並んでいた。

でも、ソカロ近辺は人も多くざわついていて長くいるには疲れる。
どちらかというと、ボランコ地区チャルペック公園の方が、緑が多く落ち着いていて気に入った。

LUMEN
「Lumen」。
ボランコ地区にある文具屋。
ボランコ地区には、ブランド物のショップや、
オシャレなカフェなどが多く、東京でいう所の
“青山骨董道り”といった感じ(?)も
しないでもない。
ここにある文具屋「Lumen」は品揃えも非常に豊富。
久しぶりの画材買いに燃え、何度も通った。

チャルペック公園の近辺には、「近代美術館」がある。
古い文明の観光名所の多いこの都市の中で、
メキシコ美術や現代アートに触れられる空間で、
オロスコやリベラ、シケイロス等の絵画が観れる。
フランク・ロイド・ライトのコーナーもあったりして
興味深かった。

フリーダ・カーロ
やはりフリーダ・カーロは人気。
ポストカードコーナーもある。


モデロ

メキシコの人気ビールを
使ったポップアート。

ここにはフリーダ・カーロの代表作「2人のフリーダ」も展示されているが、アキヤンは、
「この眉毛の繋がってる女の人には興味ねぇなぁ…。」などと言いながら、もっぱらポップ・アートに
はまっていた。確かに、フリーダ・カーロの眉毛はインパクトあるけどね…。

日本ではこの“繋がり眉”は、いわゆる悪人相と言われてるんじゃなかったけ?
『もし、クレオパトラの鼻が低かったら…?』的に、『もし、フリーダの眉が繋がってなかったら…?』
こんなに有名になったかどうかは疑問かもしれない。

映画観たり、アートに触れたり、久しぶりの都会はなんだか楽しい。
大都会メキシコ・シティでは、質はともかく(?)必要な物はなんでも買える。
今後旅に必要な物の買出しも出来たし、大満足!
まだまだ見所が沢山ありそうなメキシコ・シティ。時間がいくらあっても足りなそうな予感…??

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