Vol.63 『Tamarindo 2』 2002年11月6日 タマリンドに来て1ヶ月が過ぎた。 相変わらず波は無い。
「ウ〜ン… ムニャムニャ… zzzz」 今日もまた、ボード・ケースに 撃沈する奴を眺めながら、ふと、思う。 “人間はどこまでダラダラ出来るのか…?” 学校にも行かなくていい、 怒る親もいない、十分年をとった人間の ダラダラぶりは歯止めがきかない。 ほっとけばどこまでも出来るものなのだろう。 …そろそろ移動か? 結局1ヶ月も居たのに、タマリンドで波に当たったのはたったの1回だけだった! 『Surfing a go go』に書いてあった「クオリティーの高い波」というのは、 どこのことだったのか? 一体これ書いた人は本当にタマリンドの海に入ったことがあるのかっ?! と、 思わず突っ込みを入れたくなるくらい毎日波が無い。
特にオーリーズで波に当たってからというもの、いっそう入らなくなってしまった。 寿司で言うところの、“ウニやイクラの後に、かっぱ巻きが食えるかっ” 状態に近い。 最近では、どうせ無いしと、波チェックにも行かなくなった始末。 毎回ボートに揺られてオーリーズに通うのにも疲れてきたし、何度か通う内に、 オーリーズにも当たり外れがあることもわかってきた。 (当然だが、毎日波があるわけではないのだ。) それでもダラダラと1ヶ月も過ごしてしまったのは、妙に居心地が良かったからだろう。 小さな町なのであっという間に顔見知りも増える。あと2ヶ月も居れば、 町の殆どの人と知り合いになったに違いない。
タマリンドはハコより小さいが、やはり、“サーフィンで出来上がった町”だった。 オシャレな町とは言い難いが、(土産物屋はヒドイし高い!)のんびり出来る所ではある。 物価は田舎の割りにはやや高めだが、宿も食事をする所にも事欠かない。 それでも我々のお気に入りはTICO料理(地元料理)!!値段も安めでおいしい。 よく通ったのは 「Rodmar」 と 「Pedoro」。 どちらも家族経営で、外観はテキトーな店構え。
なぜなら通りに面していないので、普通に歩いてフラリと立ち寄ることは まずあり得ない。それは宿屋の奥の “こんな所に?” という場所に存在している。 料理人のおばちゃんは、大抵客が来るまではハンモックで寝ていて、客が来ると、 「Ohla…。」と眠たげに目をあけて、おもむろに起きてキッチンの中に入っていく。 なんというノンビリさ加減! まだ小学生くらいの娘も、しっかり店を手伝っている。 庭では放し飼いのオウムがいつもモノマネしてる、平和な店。
閑古鳥が鳴いていた土産物屋にツーリストの姿がちらほらと増えてきたし、 「Rodmar」のおばちゃんも、最近はハンモックで居眠りする暇もなさそうに 忙しく働いている。グリーンシーズンの間は閉まっていた店も、オープンし始めた。 穴ぼこだらけの道路も修理され始めている。いよいよハイ・シーズンの始まりらしい。 このままでは体が腐る…。移動だ移動!! 次はニコヤ半島をもっと下って「NOSARA」に向かう予定。 |