Vol.65 『NOSARA』 2002年11月13日 朝起きると空は晴れ渡っていた。 悪名高きNosara(ノサラ)への道も、なんとか行けるかも? と期待が高まる。 ノサラへ至る道の悪さは、いろんな所で聞かされてきた。 車は当然4WD車が必須だし、雨季じゃない時期でも川を渡れず行けなかったとか、 ジャングルの中で右往左往したとか… etc。 人から聞く悪い話はとかくイメージが広がるものだ。どれぐらいヒドイ道なのか、 実はかなり心配していた。 案の定、サマラの村から直接ノサラに入る道は、大きな3つの川が氾濫していて とても通れない。ところが、村人に尋ねると近道があるのだと言う。 村に入る手前に小さな横道があり、それを通ってそのまま行くとノサラに着くらしい。
聞いたとおり確かに横道はあった。 ドキドキしながら入って行く。 舗装されてないガタガタ道だが、 雨がしばらく降ってなかった為、 道路は乾いていて、それほどひどくはない。 途中、小さな川を2、3渡るが、 4WD車なら問題なさそうだ。 景色は次第に緑濃くなって、 ジャングルのようになっていく。 途中、Playa Garzaの村を通る。ここまで来るとノサラまではもうすぐだ。 左手にイタリアンレストランが見えたら、そこがもうノサラの入り口。 拍子抜けするほど簡単な道だった。結局1時間程で着いたことになる。
ここには舗装道路はなく、すべて泥道&ガタガタ道。 近くに国立野生保護区があるせいが、ジャングルの様相を色濃く残した、 手付かずの自然が魅力の場所。ビーチ沿いには建物は無く、200mくらい奥に ホテルやレストランがあちらこちらに散らばっている為、到着してすぐには 確かに地理がわかりにくい。 ノサラにはPlaya Nosara、Playa Pelada、Playa Guionesの3つのビーチがあるが、 このうちサーファーがノサラと呼んでいるのはノサラ村のことではなく、一番サマラ寄りの ビーチ Playa Guiones のことである。波もここが一番あるし、宿泊施設やレストランも、 この辺りがオシャレ。我々が宿を探すのもここである。 もともと北米のリタイヤ組や、一部のハリウッドのセレブリティの間で人気になった 場所なので、人込みや混雑から隠れるようにしてジャングルの中に家が点在してる。 それでも建物自体全部で20〜30件しかないので、車で30分も回れば大抵見て回れる広さだ。
初めての場所で大事なのは、なんといっても宿。 どんな所に泊まるかでその場所のイメージや雰囲気が決まってしまう。 今回は海に近いということと、ジャングルなのである程度の施設(キッチン、冷蔵庫等)が 整った場所というのが条件。8件ほど見て回った後、理想の宿が見つかった。
『Villas (Condo Canadienes del sol)』。築2年。新しいのでまだ地図にも載ってない。 海まで最短距離にあり(約200m)、近くに小ぎれいなMINIスーパーや、 お洒落なフレンチ・ベーカリー&レストラン『Cafe de Paris』があって便利。 部屋の周りは庭で囲まれ、花には蝶やハチ鳥が蜜を吸う姿が…。ここ最高!!
海に行くには宿を出てすぐ左に あるジャングルのような小道を抜けていく。 鳥の声が凄い。 色とりどりの蝶が飛んでいく。 ここを抜けるとビーチPlaya Guionesに出る。 ビーチは広く人も少ない。いつも多くて10人位。 といっても、至る所でブレイクしているので、 波取りバトルとは無縁。サイズがあがると ゲティング・アウトするのが少々辛いが、 沖まで出てしまえば、面の広〜い ロングボード向けの波で乗りやすい。
ローカルもビジターものんびりサーフィンしている人が多い。 それは、ローカルのサーフィンの歴史がまだ浅く数が少ないこともあるだろうし、 ビジターには年配である程度経済力のあるサーファー(そしてその子供である 育ちのいい若者)が多いことも関係あるだろう。 ここにはレストランや店など必要最低限のものしかないが、センスがいい。 ホテルに隣接しているバー以外はナイトライフは無いので、はっきり言って、 “お子様はおよびじゃない”所なのだ。 ジャングルを切り開いて作った村ノサラは、 自然に囲まれて快適に過ごしたい大人にとって、理想のパラダイスだ。 我々もここでしばらく遊んでみようと思う。 |