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Vol.67 『Montezuma』![]() ノサラで快適なサーフィン&YOGAライフを送って2週間。 とんでもない大雨が2日間降り続け、ほとんど気が滅入り始めた頃、 唐突に雨が止んだ。その夜のことは忘れられない。 その日、コスタリカに来て初めての満天の星空を見た。 空に信じられない量の星・星・星!!! どうやらグリーン・シーズン(雨季)が終わったらしい。 翌朝の抜けるような青空を見て、乾季の到来を確信! 長かった雨季がようやく終わった…。こうして知らない国の季節の変わり目を 肌で感じられる経験もそうないだろうと思われる。 ノサラでの心地よい生活にも名残りはあったが、雨季も終わったことだし、 晴れやかな気分と共に、移動してみようではないかと思い立ち、 兼ねてから気になっていたMal Pais(マルパイス)を目指すことにした。 Mal Paisはニコヤ半島のほとんど最南端にあるサーフ・ポイントだ。 例のごとく海沿いに下がれば距離的には近いのだが、恐ろしい悪路で有名な 場所なので、やはり内陸に一度入って移動することにする。 ノサラまで以外と楽に辿り着いたことで、気が大きくなっていたせいもあり、 簡単に考えていたのだが…。 Nosara〜Samara〜Nicoya〜Jicaralまでは舗装道路で順調に進む。 ところが、Playa Naranjyoに近づくにつれ道はガタガタ&ボコボコ道になり、 そこからPequeraまでの1時間あまりのドライブは、まさにロデオドライブでも しているかのごとく酷い道だった(Negraへの道が延々続く感じ)。 (教訓その1) “コスタリカの道をあなどるなかれ!” ニコヤ半島最南端では最も大きな町Cabano。ここがMontezuma(モンテズマ)と Mal Paisの分かれ道。思いのほか疲れたので数日Montezumaに寄る事にする。 ここは「ジャングルの中にある美しい滝」で有名な街。 小さなビーチタウンで、サーフィンは出来ない。
別名コスタリカの「GOA」と呼ばれて いるMontezuma。毎夜パーティも 開かれているとの噂。 “ヒッピー”と聞けば行かないわけには 行くまい! ヒッピー好きの我々としては、 兼ねてから興味津々だったのだ。 ・・・・・・・・が、街にヒッピーは居なかった。 ここ数年、ドラッグ問題で頭を痛めていた 地元民とビジネスマンの努力でディスコが 閉店させられたりして、街の空気が一変していたのだ。 シーズン前のせいもあるのか(?)、街も静かなものだ。 久々のナイトライフを期待していたので、ちょっとガッカリ。 (教訓その2) “物事は変化する。噂や記事をうのみにするべからず!”
乾季にはロイヤルブルーになるというこの街を最初に有名にした滝も、 雨季の終わりで水が濁っていてイマイチだった。 海の色も乾季なら、今とは比べ物にならないほど美しいらしい。 (教訓その3) “雨季の観光名所は、はずす事多し!” それでも暑さでバテていたので、とりあえず宿を探す。 今回滞在したのは「Amor de Mar」。 町の中心から少し離れた海の目の前にあるロッジだ。庭にはたくさんのハンモック。
いくつか見て、バルコニーから一番眺めのいい2階の角部屋に決める。 ベッドが1つにシャワーとトイレがあるだけのシンプルな造り。 部屋には窓ガラスのかわりに網戸が張ってあり、ほとんどオープン・エアーな空間。 エアコンはないが、海の音と風が心地よい。
簡素でシンプルでオープン・エアーのイメージ。 しかし、サーフィンも出来ず、滝でも泳げず、ヒッピーにも会えず…。 街をウロウロしてみるも、10分も歩けばすべて見終わってしまう小ささ。 買い物できるほどお洒落な店もない。その代わりカフェはある。 ここはもう、おいしいものでも食べてダラダラ過ごすしかない!
近所のTICO料理のレストラン。値段もリーズナブルで味もイケる。 海の傍に立ってる簡単な作りの店だけれど、流れている音楽はカッコイイ。 映画にでも出てくるような、素晴らしく仲の良い夫婦が経営している。
ジャングルのビーチ沿いに、木で組み立てたような店。 昼間散歩した時に見つけたのだが、テキトーな造りなのに可愛い。 夜しかやってないというので、夕食を食べに寄ったのだがほぼ満席だった。 メニューはその日に採れたものによって変わるらしい。 店の造りからは想像できないが、サービスも一流だし、そこで食べた食事は、 驚くほど美味しかった!! こんな店がこんな所にあるなんて…。 "It's so cool !! " まだまだ奥が深いよ!コスタリカ! パーティ三昧の予定は狂ったけれど、思わぬグルメな旅に満足。 3日間の“飽食の時代”へと突入したのであった。 この時の我々には、その後の悲劇は想像すら出来なかった事を先に言っておこう。 その後、食べ過ぎて重くなった体に鞭打って出発。 Mal Pais(マルパイス)に向かったのだが・・・・・・。 着いてすぐにアキヤンが、「お金が盗まれている!」と言い出した。 「盗まれたって、どこで?いつ?」と聞く私に、 「それがわかれば盗まれていない。」とのもっともな答え。 「知らないうちに使ったんじゃないのぉ?」(会計はアキヤン担当) 「いや違う。ここに入れといたお金が無くなっている!!」 どうやらリベリアで下ろしたお金のうち、USドルだけが無くなっているらしい。 いつもは分けていたお金を、たまたま1つの財布に入れたままだったのだ。 被害総額は約12万円ぐらいだと思われる。 (教訓その4) “お金は1箇所に保管すべからず!” ここまで来て、まさかまたあの道戻って下ろしに行くわけにも行かない。 「無いもんはしょうがない。んじゃ、どうすんの??」 「・・・・・・・・・・・・・。」 こうして飽食の時代は終わった。 いきなり選択の余地なく、お久しぶりの“ヤリクリ生活”に突入!! 前途多難なMal Pais入り。さて、どうなることやら…?? |