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Vol.108 『Dream Land』
 2003年8月13日

ガラムとビンタンビール
GARAMBintang beer

初めてGARAM(ガラム)の匂いを
かいだ時は、ちょとした衝撃だった。
お菓子? それとも、お香…?
なんとも言えない甘〜い香り。
「パチ、パチッ…」
時たま丁子がはじける音がする。
丁子入りのインドネシア産タバコは、
熱帯雨林の湿気を含んだ空気に
やけに似合っていた。

アキヤンが最初にバリ島を訪れたのは20年前だった。
波乗り好きの大学生だった奴は、サーファー仲間と計3人で来ていて、
そこで出会ったガラムの味と匂いにやられ、帰国する際に山程買っていったという。
そしてそれは、日本に帰った後も、1本火をつける度に、バリ島のことを思い起こさ
せるものだったらしい。

その話を聞いて、確かに、そういう輩がまわりに多かったことを思い出す。
今ですら日本でも手に入れられるようになったガラムだが、当時は貴重品だった。
私が大学生の頃、日本ではサーフィン・ブーム真っ盛り。“丘サーファー”とかいう
笑える人種まで登場していて、巷ににわかサーファーが溢れていた時代。

その頃ガラムを手に入れるには、バリ島に遊びに行くか、お土産で貰うかだった。
サーフ・ショップでガラムを売っていた所もあり、中にはなんと800円!という
法外な値段がつけられてた物もあったが、それでも、よく在庫切れをしていたので
売れていたんだろう。

サーファーだった友達の家には、必ずガラムの箱が飾ってあり、それはたまに
空箱だったりした。「なんで空箱なのにとっておくの?」と尋ねると、
「まだ匂いが残ってるから…。」という答えが返ってきて、「変なの〜。」
つぶやいたことがあるのだが、今にして思えば、彼もバリ島に行っていた…。
きっとガラムを吸う度に、バリ島を思い出していたのかもしれない。

そんなガラムも、現在では「ライト」や「メントール」といった様々な種類も登場して、
未だ健在だ。お馴染みビンタン・ビールも、相変わらずウマイ!

ナシ・ゴレン
ナシ・ゴレン
ミ・ゴレン
ミ・ゴレン

島にいる間、誰もが一度は食べるであろう食の定番、「ナシ・ゴレン(チャーハン)
「ミ・ゴレン
(焼きソバ)もやっぱりおいしい!!
屋台から高級レストランに至るまで、大概どこででも食べれるが、値段はかなり違う。
高級レストランで出されるそれは、美しいお皿に飾られ、雰囲気抜群だが、
値段もそれなり(それでも、物価の安い島なので大したことはない)。

味自体は、素材に大差がないので、どこで食べてもあんまりはずれはないけれど、
私としては、変に小洒落たレストランより、やはり屋台のものが一番おいしいと
思ってしまう。所詮、チャーハンと焼きソバだしね。
「食事」なのに “お菓子っぽい味” がなんとも食欲をそそるのである。

異国で長く滞在するのに、『食のおいしさ』は大切だと思う。
その点、バリ島のローカル・フードは、比較的、日本人には合うと思う。
なんてったって、基本的に “米+おかず” の文化だから…。
観光が進んだおかげで、「和食」は勿論のこと、イタリア・タイ・中華など、
インターナショナル・フードにも事欠かないのはうれしい。

さて、前回登場した八松君&サブちゃん。
1週間余りのサーフィン・ライフということで、毎日、海へと繰り出した。
「Changgu (チャングー)」「Airport Right (エアポート・ライト)」
「Rightender (ライテンダー)」
といろいろ行ったけど、一番連れて行きたかった
場所は、その名も「Dream Land (ドリーム・ランド)」
ドリームランドへの坂道
ここから階段を降りていく。

バイパスからウルワツ方面へ。
バランガンを越えたら、右手に
開発中(というか開発頓挫中)の
門柱が見える。しばらく進むと
超テキトーなゲート(手動)がある。
そこで 5000Rp 払い、そのまま進む。
丘の上の駐車場に車を止めて、
真っ青な海を眺めながら、
階段を下っていく。


ビーチパラソルの下で寝転ぶもよし。

女の子はトップレスの子が多い。

そうして辿り着いた「ドリーム・ランド」は、いつもより波が良いせいか? 人が多い。
どうりで駐車場に車が多いと思った。ここは、激しいライン・ナップの多いウルワツ
付近の中でも、比較的メローな波が特徴だ。地元のローカルに、
「ロング・ボード向きの波ってどこ?」と尋ねると、よくここを教えてくれる。

といっても、実際、入ってるのはショート・ボードの方が多い。
サイズが上がると、人も増えて競争も激しくなるのはどこのポイントも同じ。
波が小さい時は、そりゃぁロング向きかもしれないが、何度か行ってるけど、
まだよくわからない。本領発揮のラインナップを見たら、また違うのだろう。

ビーチ沿いのワルン
ビーチ沿いには何軒かの簡素なコテージと
ワルン(茶屋)がある。
砂浜
ホワイトサンド!!

しかし! ここは仮に波が無くても、リラックス出来る場所なのだ。
海は真っ青だし、砂はホワイト・サンド!! 晴れて波が小さい日なんて、
気分はまるで “カリブ海”(?)。美しいビーチに人は少ないし、のんびりできる。
ビーチ・パラソルの下で寝そべるトップレスの女の子達と共に、ただひたすら
ボーっとするのも気持ちいい…、まさにラブリー・ビーチ! と化すのである。

ビーチ沿いには数軒のコテージ風ロスメンやワルンが建っている。
物売りのおばさんやアイス売りのおじさんも、一応少しはいるが、客が少ない
せいかあたりは弱く、のんびりしたもんだ。

ロータイド時に波が良くなるので、波がイマイチの時は、
夕日を浴びるサブちゃん&八松くん
波乗り後、ワルンでまどろむ
サブちゃんと八松くん。
ここで日焼けでもして、波が
良くなったら海に入る…
というのもいいかもしれない。

波乗りに疲れたら、ワルンで、
ちゃんと冷えたビールやコーラ
にも与れるし、食事も出来る。
泊まりたければコテージ風ロスメン
(水シャワー)もあるので問題なし。
そのままここにこもって波乗りライフ
を送ることも可能だ。

夕暮れのビーチ
"The beach"
サーファー
ローカルの子供達は皆ウマイ!

夕暮れ時になると、ロスメン宿泊客が一斉に入ってくるからか?はたまた、
サンセットを眺めながらの波乗りを楽しむ為なのか? 人が増えてくる。
どちらにせよ、オレンジ色に染まる美しい海と、いい波…。
乗るもよし! 見るもよし! なのである。

サーファー
夕暮れ時には人が増えてくる。
夕日
サンセット・タイム。

2人がいる間に、ここに来れてよかった。
気の合う仲間とのんびり一緒に過ごせる時は最高で、そして人生の中で、
そんな時はあまり多くない。

いい時間を共有できてよかった…。
翌日、彼らは日本に帰っていった。

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